002:港のボルダン(アミラル港、座っている方)
 




大陸南端の港町、ロストール王国領アミラル。
そこで出会うボルダンの1人が、今回のお題です。

主人公のソウルポイント数に応じて、台詞が4段階変化を遂げる彼。
故に、うっかり主人公を鍛え過ぎると、アミラルでのイベントの少なさも手伝って
台詞を聞き逃してしまう事も起こり得ます。
かく言う当方も、初めて“それ”を聞いたのは、確か3周目の辺りでした。
その瞬間の衝撃は、今でもまざまざと思い出せます。

 「あんたを倒せば、△※☆(その時点の通り名)を倒した男として、
 俺の名も大陸中に知れ渡るぜ。
 わるいが俺のために死んでくれ!」


…何か、“白昼の凶事!ボルダンが少女を襲う!?”とかって
号外に載りそうな勢いです(汗)。
皆様の頭の切れる主人公さんならともかく、当方の嬢だと、
びびって飛び退った挙句、直後の台詞で一笑に付されかねません。

冗談はともかく、このボルダンさん、いつも港で働いているにも関わらず、
名の売れ始めた主人公の名前と顔をチェック済みという、中々細かい方です。
流石は闘いに生きる種族、強者の噂を聞けば、つい気になるのでしょう。
他のボルダンとの間でも、噂になるのだろうか…と、街を見回して。

傍と気付く事。
アミラルの街には、ボルダンは2人しか出てこないのです。
それも港だけ。

賢明な皆様は、既にご存知かと思いますが、
バイアシオンの多くの港町では、ボルダンが客船に乗る為の案内をしています。
…と申しますか、ボルダンしかやってません。※ワッシャー砦を除く
(乗務員がボルダンだけではない事は、戦闘中の船長が人間である事から明らか)
長期間の旅ゆえに多くの荷物が想定される海に限らず、
前回のアキュリュース船着場でも同様。
これは即ち、バイアシオン大陸における船(主に帆船)の運行が、
かなりの肉体労働であった事の表れだと考えられます。
魔法等で、ぱぱっと帆を開閉したり、船荷を上げ下げ出来る訳ではないんですね。

ところが、実は港以外でボルダン族を見かける事は、殆ど無いのですよ。

実際に数えてみると(見落としがあったらごめんなさい;)
港或いは船着場がゲーム画面に登場する、
アキュリュース・アミラル・エルズに2人ずつ、
エンシャントでは2人(うち1人はスラム)、
リベルダムには4人(うち1人は闘技場前、1人はフゴー邸の門番)見かけます。
ワッシャー砦は…大イカ退治後は1人消えて、食堂の1人だけですね。
内陸部のロストールには、スラムの酒場に1人だけ。
ロセンには、時間の経過で登場するも、フゴー邸の2名のみ。
他の、ウルカーン・テラネ・ドワーフ王国・ノーブルには皆無です。ミイスにも居ません。
※主要キャラ、またはイベントのみの登場(居たっけ?)を除く

こうしてみると、ゲームに関わる様々な職種の中で、
海運業が最も体を酷使する労働なのだろうと推測できます。
(ゲーム中は出てこないだけで、
陸運にもボルダンが多く従事している可能性はあります)
逆に言えば、他の商業とか農業とか、あと研究や宗教関係には、
あまり携わっていないみたいですね。
軍隊には居るかもしれませんが、身長がやたら高い黒鎧騎士は見かけませんし。
あと、興味深いのがフゴー邸の護衛。リベルダム陥落前も後もボルダン族です。
流石大金持ちになると、雇う相手も只人では間に合わないのでしょう。
或いは執事のコネかも知れませんが(笑)。

もう一つ気になるのが、
残りのボルダン達が、闘技場は当然としてスラムに居る事です。
繁華街や広場では、まず見かけません。
仮に彼らがスラムに住んでいるとするなら、
賃金の格差、ボルダン社会における富や家庭の考え方など、
深くて微妙な問題が内在している可能性が出てきます。
ボルダン族特有の、無駄を省いたファッションセンス(早い話が上半身裸)が、
都市部の人々に敬遠されて、スラムに追いやられたという話も有り得ます。



…えー、ところがですね。
港も無い、スラムも無い、闘技場も高級住宅街も見当たらない、
なのに何故かやたらとボルダンに出会う街があります。

そう、アルノートゥンです。

開発者にすら忘れられたと噂されるかの街に、道端・酒場合わせて4人
人口比率にして、何と21%
他都市の0%〜9%(ワッシャー砦9.1%、アミラル8.6%)に比べ、
圧倒的な数値です。
余りの多さに、あの大柄な聖職者すらボルダンに見える始末(それは無い;)。

先の記述と同様、主要キャラやイベント登場人物を除いた人数ですが
仮に加えても、パーセンテージは減りこそすれ、増える事は無いかと。
あと、本当にゲーム画面でしか数えてませんので、
実際の人口との整合性を怪しむ方もおられると思いますが
数学で言う確率とか、テレビや新聞の抽出調査と同じ様に考えて下さいませ;
因みに他種族だと更に低くなり、コーンス族に至っては0%です。
人間社会とは本当に少ししか交わってないのね。


この驚異的な数は何なのでしょうか。かの街に何があるのでしょうか。
次回は「潜入ドキュメント!男の園・アルノートゥンの秘密を探る!」をお送りします。


 


「ええ? またあっちに戻るの?」
わっ、びっくりした! いきなり出てこないでよサファイア。
いいじゃない、ロストール通れるでしょ?
「…あ、そっか……(照)」
…………。(微妙に気に食わない)
(H15.10.22)


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